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鉄骨造の柱材「冷間成形角形鋼管」とは?

2021.02.15

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冷間成形角形鋼管とは?

文字通り、冷間(常温のまま)で角形に成形される鋼管で、主に鉄骨造の柱材として使用。製造方法や規格によって特性や用途が異なり、今回はこれらの違いを解説いたします。

冷間成形角形鋼管の規格・製造方法の違い

JIS規格のSTKR

STKRはJIS規格(JIS G 3466)に基づき、製造されています。主に中小規模の鉄骨造建築物で使われ、「一般構造用角形鋼管」と表記されます。

日本鉄鋼連盟が規格化したBCR・BCP

一般社団法人 日本鉄鋼連盟の製品規定に基づいて製造されるBCR・BCP。いずれもSN材に相当する建築構造用として規格化され、国土交通大臣の認定品となっています。主にBCRは中小規模鉄骨造建築物や大規模鉄骨造建築物、BCPは大規模鉄骨造建築物で用いられ、いずれも「建築構造用冷間成形角形鋼管」と表記されます。

ロール成形とプレス成形

STKRとBCRはロール成形で製造。特にBCRは、見込み生産を行うため、納期のご要望にお応えしやすい利点があります。また、BCPはプレス成形で製造し、大型サイズまで対応。平板部の性質が母材からほとんど変化せず、機械的性質についてSN材と同一であることが特長です。

▶「BCRとBCPを徹底解説」はこちら

ナカジマ鋼管のロール成形(天龍川製造所)
 
ナカジマ鋼管のプレス成形(御前崎製造所)
 

冷間成形角形鋼管のメリット

高規格化された柱材

かつて鉄骨ラーメン構造の柱材の主流は、H形鋼を用いた「日の字H」でしたが、溶接の品質に問題がありました。1970年代後半には、冷間成形角形鋼管(STKR)が登場し、鉄骨ラーメン構造の柱材として普及が進みます。1981年の建築基準法(新耐震設計法)改正を契機に、より高品質な柱材が求められ、1994年に日本鉄鋼連盟がBCR・BCPを制定。STKRと比べて、化学成分の規定項目が多く定められ、建築用に特化した地震に強い高性能な冷間成形角形鋼管として規格化されています。

自動化による生産性の向上

冷間成形角形鋼管は、H形鋼では困難であったロボット溶接が容易となり、鉄骨製作を行う上で生産性が向上。コストの低減や品質の安定化も実現しています。国内トップレベルの生産能力を持つナカジマ鋼管では、最先端の生産設備を導入し、生産設備の機械化・自動化を促進。省力化や無人化を図り、コストを抑えながら高品質な製品を安定的に供給しています。

ロボット溶接を行う冷間成形角形鋼管
 

進化する冷間成形角形鋼管

鋼管の大径化ニーズにも対応

建築構造物の大型化や柱間スパンの拡大化に伴って求められる「鋼管の大径化」。ニーズに対応したサイズを冷間成形角形鋼管がカバーしています。ナカジマ鋼管では、天龍川製造所に世界最大級の26インチ電縫鋼管製造設備を、御前崎製造所に世界最大級のプレス成形加工による大径角形鋼管製造設備をそれぞれ導入し、大型サイズの冷間成形角形鋼管を製造。□1000mm、板厚50mmまで対応しています。

より高性能な冷間成形角形鋼管

2005年、ナカジマ鋼管では冷間成形角形鋼管に課せられた設計制限を外すことができる高靱性コラム「NBCP325EX」を開発し、大臣認定を取得しています。さらに、2010年には板厚50mmまで対応する高強度550N/mm²級の高性能冷間プレス成形角形鋼管「Nカラム NBCP385B/C」も開発し、大臣認定を取得。進化したBCPを多彩にラインナップしています。

▶BCPの詳細はこちら

□1000mmまで対応するナカジマ鋼管のBCP
 

NSPの冷間成形角形鋼管が選ばれる理由

建築構造用鋼管のエンジニアリングカンパニー

ナカジマ鋼管は、1976年に大径角形鋼管の製造方法・装置について国産新技術の認定を取得しました。1978年には国産初となるJIS規格取得のための自動省力化ラインを九頭龍川製造所に設置し、業界で初めて大径角形鋼管の量産化に成功。1984年には、世界最大級の電縫鋼管製造設備を設置し、ロール成形による量産体制を確立しました。
 
鋼管のエンジニアリングカンパニーとして、常に業界に先駆け、新たなニーズに対応した建築構造用鋼管を生み出しています。現在、BCR・BCPの市場シェアは国内トップクラス。国内屈指の鋼管生産体制と先進的な製造設備、徹底した品質管理によって、高精度な製品を安定して供給し続けています。

効率的でスムーズな出荷体制

全ての製造所に切断開先加工設備を導入し、2019年には天龍川製造所に切断開先加工の専用棟を新設。ナカジマ鋼管の切断開先加工設備は、国内トップレベルの生産能力です。より効率的に、切断開先コラム材を建築施工現場へスムーズに納入。低コスト・短納期のニーズなどにもフレキシブルな対応が可能な生産体制を確立しています。

豊富な製品ラインナップでトータルコーディネート

ナカジマ鋼管は、冷間成形角形鋼管(STKR・BCR・BCP)に加え、大型の熱間成形角形鋼管も製造する国内唯一のメーカーです。たとえば、STKR400をお求めでも、使用されるケースによってはBCR295に置き換えることで様々なメリットが生まれることもあります。お問い合わせやご相談内容によっては上位互換規格の製品をご提案。豊富な製品ラインナップの中から最適なプランをコーディネートすることができます。

▶ナカジマ鋼管の製品一覧はこちら

ナカジマ鋼管では品質管理を徹底し、高精度な製品を供給
 

より地震に強い熱間成形角形鋼管「スーパーホットコラム(SHC)」

熱間成形加工によって耐震性を高めた熱間成形角形鋼管「スーパーホットコラム(SHC)」を製造し、国土交通大臣の認定を受け、科学技術庁長官賞も受賞。ヨーロッパの基準適合マークであるCEマークも取得しています。
 
ロール成形もしくはプレス成形の後に熱間成形加工を施し、鉄本来の粘り強さを持たせることで高い耐震性を発揮。例えば、10mを超えるスパンを有する中高層のビルにおいて、スーパーホットコラムを使用すれば、柱断面が小さくなり柱重量・溶接量を低減。さらに耐火被覆面積・仕上げ面積を削減でき、建築デザイン上のメリットが得られ、効果的なコストダウンも図ることができます。

▶スーパーホットコラムの詳細はこちら
▶スーパーホットコラムとの鉄骨重量比較の解説はこちら

ナカジマ鋼管オリジナルの熱間成形角形鋼管「スーパーホットコラム(SHC)」
 

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