NSPress

【お客様インタビュー】安井建築設計事務所 辻 英一様

2020.03.31

この記事をシェアする

ナカジマ鋼管のオリジナル製品である「熱間成形角形鋼管(スーパーホットコラム)」の使用実績が多い株式会社安井建築設計事務所様にお話をうかがいました。安井建築設計事務所様は、大阪でも有数の設計事務所であり、日本全国の著名建築物を多数手がけられています。常務を務められ、現在は顧問をなさっている辻 英一様に設計やスーパーホットコラムについて、そして今後のナカジマ鋼管に対する思いを語っていただきました。

熱間成形角形鋼管をお知りになった経緯をお聞かせください。

1995 年 1 月に阪神淡路大震災が発生しました。この大震災により、建築物も甚大な被害を受け、さまざまな事象が見られました。この震災後、より災害に強い建築物が求められ、建築基準法の見直しなどが行われる一方で、熱間成形角形鋼管が積極的に採用されるようになってくると認識しています。

熱間成形角形鋼管の特徴については、どのようにお考えでしょうか?

構造設計の観点からは、大きく2点の特徴があります。1点目は、新規設計における許容応力度計算において設計用応力の割り増しが必要ないこと。2点目は、既存鉄骨造建築物の耐震診断におけるF値をボックス柱と同等に捉えてよいことです。ただ「建築物の構造関係技術基準解説書(通称 黄色本)」などでは、熱間成形角形鋼管に関するエクスプリシット(顕示的)な記述がほとんどないため、構造設計に利用する立場からは、冷間成形角形鋼管との相違を丁寧に説明すべきだと考えています。

ナカジマ鋼管に対する期待をお聞かせください。

現在でも、日本国内では地震が多発しており、近々、南海トラフ巨大地震が起きるのではないかといわれています。このような中、建築物のコラム材の径は厚肉化と大径化が進み、コラム柱が普及してきました。したがって、今後はますます高品質なコラム材が求められます。ナカジマ鋼管には、熱間成形角形鋼管がより広く利用され、これからも高品質、高性能なコラムを提供し続けてほしいと期待しています。

今後のコラムメーカーに対する期待をお聞かせください。

現在、情報の蓄積化が進み、知識分野の細分化が行われ、知識が高度化しています。その中で、意外と一番大切である「基本」的な知識が忘れられがちなようにも感じています。私自身の経験も踏まえて申し上げますが、問題に直面した際には、そのような高度な知識よりむしろ「基本」的な知識が大きな役に立つ場面もありました。次世代で活躍する方々に対する私からのメッセージです。

ナカジマ鋼管では、高品質、高性能なコラムのご提供はもちろん、ご利用しやすい環境づくりを心がけて参ります。インタビューへのご協力、誠にありがとうございました。

Recommend
関連記事