Nカラム BCP325/-C

ナカジマ鋼管では、鋼板を角形断面または一対の溝形断面に成形し、溶接継目を半自動もしくは自動アーク溶接して、冷間成形角形鋼管「Nカラム BCP325/-C」を製造。サイズは□1000mm×40mmまで対応しています。(認定番号:MSTL-0398)

 

BCP325とは?

日本鉄鋼連盟が製品規定するBCP325

BCP325は、一般社団法人 日本鉄鋼連盟の製品規定に基づいて製造する「建築構造用冷間プレス成形角形鋼管」です。「BCP」は、Box Column(ボックスコラム/角形鋼管)の「BC」と、製造方法のPress成形を表わす「P」を組み合わせたもの。325は降伏点の下限値を示しています。

BCP325はSN材に相当する冷間成形角形鋼管のひとつ

日本鉄鋼連盟製品規定の建築構造用冷間成形角形鋼管は、プレス成形のBCPとロール成形のBCRがあります。BCPもBCRもSN材に相当する建築構造用として規格化され、国土交通大臣の認定品となっています。

BCP325のほかにBCPの種類は?

日本鉄鋼連盟が規定するBCPは、BCP235・BCP325・BCP325Tの3種類があります。このほか、製造各社で法第37条第二号に基づく国土交通大臣認定を取得したプライベートブランドの製品があり、ナカジマ鋼管では以下の製品をラインナップしています。

Nカラム BCP235/-C
Nカラム BCP325/-C
Nカラム NBCP325EX
Nカラム NBCP385B/C
Nカラム NBCP440B/C

BCP325の規格

BCP325とSTKC・STKRとの違い

冷間プレス成形角形鋼管としてSM材によるSTKC材が使用されていましたが、平12建告第2464号によって、建築構造用の柱材として使用するのは困難に。現在は、BCP325など日本鉄鋼連盟が規定するBCPが冷間プレス成形角形鋼管として普及しています。また、BCP325はSTKR400/490と比べて、C、P、Sの上限値が厳しく、STKRには規定のないMn、Si、Nの上限値も規定。これら化学成分の規定項目が多いBCP325は、溶接性能や靭性をSN材と同等に確保しています。BCPの辺部は冷間加工を受けていないため、母材からほとんど変化せず、機械的性質についてSN材と同一です。また、BCP材はSTKR材よりも大きな変形性能を発揮。BCP325はSTKR400/490と比べて地震に強い柱材といえます。

BCP325の特長

サイズ・厚みが豊富な大径鋼管

BCR325の最大の特長は、大型の角形鋼管であること。大型の角形鋼管を使用することで、柱間のスパンが広い建物を造ることができます。ナカジマ鋼管の「Nカラム BCP325/-C」は、□400×16mmから□1000mm×40mmまで、幅広いサイズ・厚みのオーダーにお応えしています。

ナカジマ鋼管のBCP325

国内製造2拠点による高い生産能力

ナカジマ鋼管は、世界最大級のBCP製造設備を御前崎製造所に設置するなど、国内2カ所の製造所でBCPを製造。BCPの市場シェアは国内トップクラスを誇り、高い生産能力によってコストや納期の柔軟な対応を可能にしています。

多彩なBCPのバリエーション

BCP325のほかにも、冷間成形角形鋼管に課せられた設計制限を外すことができる高靱性コラム「NBCP325EX」や、板厚50mmまで対応する高強度550N/mm²級の高性能冷間プレス成形角形鋼管「Nカラム NBCP385B/C」など、BCPにおいて多彩なラインナップを用意。いずれも大臣認定を取得しています。

SHCなどとトータルコーディネート

ナカジマ鋼管は、冷間成形角形鋼管と熱間成形角形鋼管「スーパーホットコラム(SHC)」も製造する国内唯一のメーカーです。BCP325とSHCは耐力及び降伏点が同値のため、置き換えが比較的容易です。SHCを採用することで、さまざまなメリットが生まれます。

例えば、10mを超えるスパンを有する中高層のビルにおいて、スーパーホットコラム(SHC)を使用すれば、柱断面が小さくなり柱重量・溶接量を低減。さらに耐火被覆面積・仕上げ面積を削減でき、建築デザイン上のメリットが得られ、効率的なコストダウンも図れます。そのため、お問い合わせやご相談内容によってSHCも含めた、総合的かつ最適なご提案を行っています。

 
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▶スーパーホットコラムを用いた鉄骨造の設計制限の解説はこちら

 

製品規格

1.機械的性質

製品記号 引張試験 衝撃試験 [4号長さ方向]
板厚
(mm)
降伏点または
耐力(N/mm²)
引張強さ
(N/mm²)
降伏比
(%)
伸び [1A号]
(%)
試験温度
(℃)
シャルピー
吸収エネルギー(J)
BCP325
及び
BCP325-C
16 325≦
≦445
490≦
≦610
≦80 17≦ 0 27≦
16<t≦40
21≦

 

1. 引張試験及び衝撃試験は、鋼板の試験成績表によります。

2.化学成分

製品記号 C Si Mn P S トータルN 炭素当量 溶接割れ
感受性組成
BCP325 ≦0.18 ≦0.55 ≦1.60 ≦0.030 ≦0.015 ≦0.006 ≦0.44 ≦0.29
BCP325-C ≦0.18 ≦0.55 ≦1.60 ≦0.020 ≦0.008 ≦0.006 ≦0.44 ≦0.29

 

1. 化学成分は、鋼板の試験成績表によります。
2. 必要に応じて、上記以外の合金元素を添加することができます。
3. Al等Nを固定化する元素を添加し、フリーNが0.006%以下であれば、トータルNは0.009%まで含有できます。
4. 炭素当量の計算は溶鋼分析値を用い、次の式によります。炭素当量 Ceq(%)=C+Mn/6+Si/24+Ni/40+Cr/5+Mo/4+V/14
5. 受渡当事者間の協定により、炭素当量の代わりに溶接割れ感受性組成を適用することができます。この場合、溶接割れ感受性組成の計算は溶鋼分析値を用い、次の式によります。溶接割れ感受性組成 Pcm(%)=C+Si/30+Mn/20+Cu/20+Ni/60+Cr/20+Mo/15+V/10+5B

3.製造サイズ

辺長\板厚 16 19 22 25 28 32 36 40
400×400
450×450
500×500
550×550
600×600
650×650
700×700
750×750
800×800
850×850
900×900
950×950
1000×1000